税理士が毎月来るかどうかは、契約の内容で決まります。訪問の頻度を定めた法令の規定は見当たりません。年に1回、決算のときだけという契約も実際にあります。
ただし、途中の数字を誰も見ていないと、決算が終わってから「思ったより税金が高い」と気づくことになります。その時点では打てる手がほとんど残っていません。関与がどれくらい必要かは、会社の規模や取引量によって変わります。
毎月訪問している立場から、訪問で何をしているのか、来ないと何が起きるのかを、宇都宮市簗瀬の税理士法人サステナブレインが整理します。
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(監修:岡本 貴志/税理士法人サステナブレイン 代表・公認会計士・税理士/関東信越税理士会 宇都宮支部・登録番号 第144836号)
税理士は毎月来るのが普通なのか?
法令による決まりはありません。毎月の会社もあれば、四半期に一度、年に一度という会社もあります。
よくあるのは次の4パターンです。
| 関与の形 | 内容 |
|---|---|
| 毎月訪問 | 毎月、担当者が会社を訪れて帳簿を確認し、数字を説明する |
| 隔月・四半期 | 2〜3か月分をまとめて確認する |
| 資料を送るだけ | 会社から資料を送り、事務所側で処理する。訪問はない |
| 決算のみ | 1年分の資料をまとめて預け、決算と申告だけを依頼する |
どれが正解というものではありません。創業したばかりで取引が少なければ、決算のみでも足ります。問題は、会社の規模や状況に対して関与が足りていないのに、そのままになっているケースです。
なお、自社がどの契約になっているのか把握していない経営者は意外と多くいます。顧問契約書に訪問の頻度が書かれているか、まず確認してみてください。
「巡回監査」とは、何をすることなのか?
会計事務所が毎月(および決算期に)会社を訪れ、帳簿と証憑を突き合わせて会計記録の正確さを確かめ、あわせて指導を行う業務です。
なお「巡回監査」は法令で定められた用語ではありません。会計事務所のネットワークであるTKC全国会が定義し、会員事務所が使っている言葉です。同じ内容を「月次監査」「月次巡回」と呼ぶ事務所もあります。税理士法人サステナブレインもTKC全国会の会員事務所で、代表の岡本貴志は同会の関東信越会・栃木支部で巡回監査・事務所経営委員会の委員長を務めています。
訪問1回で実施するのは、概ね次の事項です。
- 入力された仕訳の確認 ── 取引の内容と勘定科目が合っているか
- 証憑との突き合わせ ── 請求書・領収書・通帳の原本と帳簿が一致しているか。現金や預金の残高が合っているか
- 記録漏れの確認 ── 計上されていない売上や支払が残っていないか
- 消費税の区分の確認 ── 課税・免税・非課税・不課税の判定、仕入税額控除に必要な帳簿と適格請求書(インボイス)がそろっているか
- その月の数字の説明と相談 ── 売上・粗利・経費の動きを前年や計画と比べ、資金繰りや設備投資の相談にも応じる
ポイントは、記憶と資料が新しいうちに確認することです。半年前の領収書について「これは何ですか」と聞かれても、経理担当者も社長も覚えていません。記憶が残っているうちに確認するから、正確に直せます。
なお、会社法でも株式会社は「適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない」と定められています。帳簿づくりを後回しにしないこと自体が、本来の姿です。

毎月の訪問で確認していること
毎月来ないと、何が困るのか?
決算の着地が見えないまま1年が過ぎてしまうことです。
いちばん大きいのはここです。利益がどれくらい出ているか分からなければ、納税額の見当もつきません。法人税の申告と納税は、原則として事業年度が終わった日の翌日から2か月以内です。そこで初めて金額を知ると、納税資金の手当てが間に合わないこともあります。
対策を検討できる時期も限られます。設備投資や決算賞与は、事業年度のうちに判断を終えておく必要があります。決算賞与であれば、期末までに各人への支給額を通知しておくなどの要件を満たさなければ、その期の費用にできません。決算が終わってから相談しても、できることは多くありません。
ほかにも、会計事務所が来ない期間が長いと次のようなことが起きます。
- 入力の誤りがまとめて見つかり、修正に時間がかかる
- 消費税の区分の誤りに気づかず、申告時に大きく数字が動く
- 融資や補助金の相談をしたいときに、出せる資料がすぐに作れない
- 相談したいことがあっても、「次に会うとき」まで持ち越してしまう
なお、会計事務所が来ないこと自体が悪いわけではありません。数字が社長に届いているかどうかが本質です。訪問がなくても毎月の試算表が届き、内容の説明があるなら、問題は小さくなります。届いていないなら、頻度を上げる相談をしたほうがよいでしょう。
月次決算は、いつまでに締まっているべきか?
法令上の期限はありません。実務上は翌月中が目安です。税理士法人サステナブレインでは、1か月以内に月次決算を確定させています。
3月分の数字が5月や6月に出てくるようでは、見ても手の打ちようがありません。経営判断に使う数字は、新しいほど価値があります。
早く締めるためには、会社の側で入力まで進んでいる必要があります。資料を預けて事務所が入力する形だと、どうしても時間がかかるからです。税理士法人サステナブレインが自社で入力する「自計化」を勧めているのは、このためです。会計ソフトの導入や操作の指導、会社ごとの業務処理マニュアルの作成まで含めて支援しています。
月次が毎月締まっていれば、事業年度の後半には決算の着地と納税額の見込みが立てやすくなります。一般には8か月目から9か月目あたりでおおよその数字が見えてきます(業種や季節変動によって変わります)。そこから対策を検討できます。

毎月締める場合と、締めない場合
訪問の頻度は、顧問料とどう関係するのか?
顧問料の差の多くは、関与の頻度から生まれます。金額だけを比べても意味がありません。
毎月訪問するということは、担当者がその会社に毎月数時間を使うということです。年間では相応の時間になります。訪問のない契約が安いのは当然で、安いこと自体は問題ではありません。
確認すべきなのは、その金額に何が含まれているかです。見積もりを比べるときは、次の点を揃えて聞いてください。
- 訪問は年に何回か。訪問するのは税理士か、担当者か
- 月次決算の説明はあるか。報告だけか、課題の提起まであるか
- 決算の着地見込みと納税額の予測は、いつ頃もらえるか
- 相談は顧問料の範囲でできるか。回数や時間の制限はあるか
なお、税理士法人サステナブレインは電話・メール・チャットでの相談に回数や時間の制限を設けていません。料金体系もすべて公式サイトで公開しています。
いまの関与が足りているか、どう確かめるか?
次の5つに答えられるかどうかで、概ね判断できます。
- 先月の売上と利益を言えるか ── 言えないなら、数字が届いていません
- 今期の着地と納税額の見込みを聞いているか ── 聞いていないなら、対策の時間がありません
- 誰が来ているか分かるか ── 税理士本人か、担当者か。何年目の人か
- 相談したいとき、すぐ連絡できるか ── 「次の訪問まで待つ」になっていないか
- 言われたことの意味が分かるか ── 専門用語のまま説明されて終わっていないか
ひとつでも引っかかるなら、いまの税理士に関与の形を相談してみてください。それで変わらないようであれば、変更を検討する段階かもしれません。
よくある質問
税理士が毎月来ないのは契約違反ですか?
契約の内容によります。顧問契約書に毎月の訪問が明記されているのに来ていないのであれば、まず会計事務所に確認してください。訪問の頻度が書かれていない場合は、違反とは言えません。頻度を定めた法令の規定がないためです。
訪問の代わりに、オンラインでもよいのでしょうか?
打ち合わせや数字の説明であれば、画面を共有しながらでも成り立ちます。ただし、請求書や領収書の原本を確認する作業は、現物がある場所でしかできません。税理士法人サステナブレインは、社長様や経理担当者様との対面でのコミュニケーションを重視し、毎月の訪問を基本としています。
巡回監査と税務調査は違うものですか?
別のものです。巡回監査は、顧問税理士(税理士の監督下にある会計事務所の職員)が毎月の帳簿を確認し、指導する業務です。税務調査は、国税当局の職員が申告の内容を確認するために行うもので、国税通則法に手続が定められています。ただし無関係ではありません。日ごろの記帳と確認の精度が高く、税理士法に基づく書面添付が整っていれば、国税当局に対して税理士が先に説明する機会が設けられることがあります。
毎月来てもらうと、顧問料は高くなりますか?
関与の時間が増える分、訪問のない契約よりは高くなるのが一般的です。ただし、決算の着地が早く分かることや、修正作業が減ることを含めて考える必要があります。金額だけでなく、何が含まれているかで比べてください。
宇都宮市で税理士をお探しなら
税理士法人サステナブレインは、宇都宮市簗瀬に本店を置く税理士法人です。毎月のご訪問を基本とし、月次決算を1か月以内に確定させています。四半期ごとには社長を交えた業績検討会を行い、決算の着地と納税額の見込みを早い段階でお伝えしています。
宇都宮市全域を主な対応エリアとし、鹿沼市・壬生町・下野市・真岡市・益子町・芳賀町・市貝町・高根沢町・矢板市・塩谷町・日光市にも対応しています。初回のご相談は無料です。対面のほか、電話やWEBミーティングでも承ります。
税理士法人サステナブレイン
- 所在地:〒321-0934 栃木県宇都宮市簗瀬3丁目32番3号
- 電話:028-612-3340
- 営業時間:平日 9:00〜18:00
- 駐車場:お客様用2台あり
- 公式サイト:https://sustainabrain.jp/
参考・出典
- 税理士法人サステナブレイン「会計・税務顧問サービス」 https://sustainabrain.jp/services/acc-tax/
- 税理士法人サステナブレイン「料金について」 https://sustainabrain.jp/fees/
- e-Gov法令検索「税理士法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237
- e-Gov法令検索「会社法」(第432条) https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086
- 国税庁「C1-1 法人税、地方法人税及び防衛特別法人税の申告」 https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/shinkoku/01.htm
- 国税庁「No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6496.htm
- TKC全国会「決算書の信頼性を高める『巡回監査』等の取り組み」 https://www.tkc.jp/tkcnf/about/target/target2/